先週、突発旅行で新潟県に行ってきた。
新潟県と言っても、新潟市内を観光してきただけだったのだけど、その中で、私が行きたいとリクエストを出した場所がある。
その場所とは「新潟市歴史博物館・みなとぴあ」である。
私の人生の目標のひとつに「全国の博物館を制覇」するというのがあるのだけど(この前できたばかり)、できれば県立の博物館に行きたいところなのだけど、新潟県立歴史博物館は、新潟市にはなく、長岡市にあるため、今回の旅行では行くことができなかった。
新潟県立歴史博物館公式サイト | Niigata Prefectural Museum of History
新潟県といえば、あの有名な火焔土器。
国宝指定されている火焔土器は、十日町市博物館で見ることができる。
ところで、みなさんは、新潟県といえば、で思い浮かぶのは何だろうか?
新潟県と聞いて、私がまさっきに思い付くものは、お米である。
そして、新潟県のお米といえば「コシヒカリ」である。
新潟市歴史博物館・みなとぴあでは、主に新潟市の歴史について学ぶことができる。
新潟市らへんも縄文時代、主に狩り生活、弥生時代から稲作、古墳時代は、大和朝廷を中心とした近畿地方の勢力が、平安時代になると多くの荘園が置かれる、などなど、意外と?新潟も、縄文、弥生、古墳・・・と順調??に歴史が作られたいった?ようである(こんな言い方いいのかな)
お米の話に戻るのだけど、私の中での、新潟県のお米のイメージは、ずーーっと美味しいお米を食べてきた歴史、みたいなイメージがあった。
しかし、博物館を見学していて、このイメージは間違っていたことを知った。
当たり前だけど、そんなすぐに、魔法のようにうまくいく話はないのである。
新潟県のお米と聞けば、美味しいお米の県と、誰でもすぐイメージできるだろうけど、ひと昔前までは「新潟のお米はまずい」と言われていた。
新潟県(越後)は、低湿地が多く、水田が一年中水に浸かっていた。
稲刈りも湛水した水田で行ったため、米は水分を過剰に含む。
さらに、越後米は、晩生(おくて)が多く、コメの収穫期が秋の長雨と重なり、十分な乾燥ができない。
その結果、水分が非常に多い軟米となり、腐りやすく、品質の悪い米になる。
新潟市歴史博物館・みなとぴあで、こちらの本を見かけた。
博物館では購入しなかったけど、どうしても新潟県のことが知りたいと思い、家に帰ってから、こちらの本をポチった。
先ほどの説明は、この本から抜粋した。
低湿地が多い原因は、海への水の排出が悪いせいでもあった。
新潟県のお米を美味しいものにするために、分水工事とお米の品種開発を行った。
その結果、新潟県のお米はうまい!と言われるようになったのは、コシヒカリの登場のおかげなのである(けっこう端折った)
私が新潟県に興味を持ったきっかけは、博物館で分水の工事の様子を再現した模型を見たからである。
たくさんの博物館などに行って、いろいろ見学してきたわけではないけど、この模型は衝撃的だった。
分水工事が成功するのが、大正時代になってからなのであるが、しかし、江戸時代から幾度も工事が行われてきてはいたが、残念ながら自然のほうが強く、技術が足りなかった。
このように、水田開発、お米の品種開発を経て、いま私たちが美味しい!と食べているお米が出来上がったんだなと、とても感心した、人々の努力の結晶なんだなと。
新潟県民性の歴史という本は、お堅い文章の本では全くなく、スラスラと軽く読んでいける文章になっている。
お値段も高くはないし、少しでも新潟県に興味がわいたら、この本、おすすめします。